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「睡眠の質を上げるには、何から変えればいい?」「何時間寝ればいい?」「寝不足は肌に出る?」。この記事は、こうした疑問に、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(以下、ガイド)と、厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」、睡眠と肌の研究で答えます。
睡眠の質を上げる方法は、ガイドをもとに一般向けにまとめられた「睡眠5原則」で見直すのが近道です。毎朝同じ時刻に起きて光を浴びる・日中に体を動かす・夕方からのカフェインと寝酒・たばこを控える・寝る前はスマホを置き、寝室を暗く静かにする。ガイドは良い睡眠を量(睡眠時間)と質(睡眠休養感=朝起きたときに休まった感覚)の両方で見ていて、大人の睡眠時間は6時間以上が目安です。
見直しても眠れない日が続く、いびきや睡眠中に息が止まっていると言われた、日中の眠気が強いときは、不眠症や睡眠時無呼吸などの病気が隠れていることがあるので、医療機関に相談してください。肌については、寝不足の顔は疲れて見えるという実験と、睡眠の質が良い人と悪い人の肌を比べた小さな研究はありますが、睡眠を整えると肌がどうなるかを試して確かめた研究は、調べた範囲では見当たりませんでした。
今夜からできること → 睡眠5原則と1日の流れ
何時間寝ればいい? → 年代別の睡眠時間の目安
子育て中・更年期の眠り → 月経・妊娠・産後・更年期
肌への影響が気になる → 睡眠と肌の研究
サプリを考えている → 市販薬・機能性表示食品の区分
眠れない日が続く → 医療機関に相談する目安
寝室が暑すぎたり寒すぎたりしないかは、測ってみないと分かりません。この記事で最初に紹介するのは、寝室の温度と湿度を確かめる温湿度計です。ボタンは Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの検索結果に移ります。
睡眠についての機能を届け出ているサプリ(機能性表示食品)は、2つを公式の表示のまま並べています。
この記事で紹介した目安・制度・商品の情報は、2026年10月24日に厚生労働省・消費者庁の資料と各社の公式サイトで確かめた時点のものです。
睡眠の質を上げる方法:Good Sleepガイドの「睡眠5原則」
厚生労働省の研究班がガイドをもとに一般向けにまとめた「Good Sleepガイド(ぐっすりガイド)」は、大人が見直すことを5つの原則にしています。
| 原則 | 内容 | この記事 |
|---|---|---|
| 第1 | 適度な長さで、休養感のある睡眠を | 睡眠時間 |
| 第2 | 光・温度・音に気を配った寝室に | 寝室 |
| 第3 | 適度な運動・朝食・寝る前のリラックスで、眠りと目覚めにメリハリを | 朝・日中・寝る前 |
| 第4 | カフェイン・お酒・たばこは控えめに | 夕方から夜 |
| 第5 | 眠れない・眠りに不安があるときは専門家に相談 | 受診の目安 |
1日の流れにすると、たとえば23時に寝る日は次のようになります。

朝:同じ時刻に起きて、光を浴び、朝食をとる
起きてすぐに朝日の強い光を浴びると、体内時計がリセットされ、目が覚めてきます。日中に1,000ルクス以上の明るい光を浴びると、夜に眠気をもたらすホルモン(メラトニン)が増え、寝つきやすくなります(ガイド)。起きたら、まずカーテンを開けましょう。e-ヘルスネットの言い方では「早起きすることが早寝につながる」のです。
休日も同じ時刻に起きて光を浴びます。朝食を抜くことと、寝る直前の夕食や夜食は、どちらも体内時計を遅らせ、翌朝の休養感を下げると報告されています(ガイド)。夕食が遅くなる日は、夕方におにぎりなどの主食を食べ、帰ってからおかずを軽くとる「分食」が紹介されています。
日中:体を動かす。昼寝は短く
運動の習慣がある人は寝つきがよく、運動の習慣がない人は休養感が低いことが分かっています(e-ヘルスネット)。目安は、息が弾み汗をかくくらいの強さです(散歩・ウォーキング・軽い筋トレ・掃除機かけなど)。1日60分ほどが理想ですが、短くても続けることから始めます。家事や買い物で歩くのも、体を動かす時間に入ります(ガイド)。
夕方や夜の運動でもかまいませんが、寝る直前(1時間以内)の激しい運動は眠りを妨げることがあります。ジムなどの運動は、寝る約2〜4時間前までに終えます(ガイド)。昼寝は短くします。e-ヘルスネットは、午後3時前までに30分以内(15分程度で十分とするページもあります)を目安にしています。
夕方から夜:カフェイン・お酒・たばこ
| 嗜好品 | ガイドの目安 | 理由 |
|---|---|---|
| カフェイン | 1日の合計400mgまで(ドリップコーヒーで珈琲カップ4杯)。夕方からは控える | 体内の量が半分になるまで3〜7時間かかる |
| お酒 | 寝酒はしない。晩酌は控えめに | 寝つきは一時的によくなるが、後半の眠りが浅くなり、目が覚めやすい |
| たばこ | 吸わない | ニコチンは目を覚ます。半分になるまで約2時間。加熱式も同じ影響と考えられる |
研究のまとめでは、カフェインを107mgより多くとると、寝る約9時間前でも夜の眠りに影響していました(ガイド)。子どもと高齢者は、少ない量でも眠りに影響することがあります。妊娠中のカフェインは、胎児への影響の明らかな研究結果は得られていないものの、できるだけ控えることが複数の国や学会からすすめられています(ガイド)。妊娠中・授乳中のカフェインの量の目安(国ごとの上限)は、コーヒーの記事の「妊娠中・授乳中の人は」の節にまとめています。
夜に飲み物がほしいときは、茶葉を使っていない麦茶・そば茶・黒豆茶・とうもろこし茶や、カフェインを含まないハーブティーに置き換える方法が、ガイドで挙げられています。コーヒーの時間は「夕方以降のコーヒーと睡眠」、カフェインレスのコーヒーは「カフェインレスコーヒーの安全性」へ。
毎晩の寝酒を急にやめると、かえって眠れなくなることがあります。ガイドは、週単位で少しずつ減らすか、医療機関で相談しながらやめることをすすめています。たばこは、家族の受動喫煙も眠りに影響し、とくに妊婦と子どもへの影響が強いとされています。
寝る前:入浴は1〜2時間前、スマホは寝室の外へ
- 入浴:寝る約1〜2時間前に湯船につかると、寝つきがよくなると報告されています。e-ヘルスネットは40℃の湯に10〜15分を例に挙げています。熱すぎる湯は、かえって寝つきを妨げることがあります(ガイド)
- 明かりとスマホ:寝る約2時間前から眠気をもたらすメラトニンが出始め、照明やスマホの強い光はその分泌を抑えます。ガイドのすすめは、スマホやタブレットを寝室に持ち込まないことです。暖色に切り替えられるLED照明も青い光を含むので、夜は明るすぎないようにします
- リラックス:寝床に入る前の少なくとも1時間は、家事や仕事に追われない時間にします。瞑想・静かなヨガ・腹式呼吸・音楽・アロマなども提案されていますが、全員に効く方法はなく、自分に合うものを探します(ガイド)
- 眠れないとき:眠くないのに無理に眠ろうとすると、かえって目がさえます。いったん寝床を離れ、静かで暗めの、安心できる場所で過ごし、眠くなってから戻ります(ガイド)
寝室:暗く、静かに、暑すぎず寒すぎず
| 項目 | ガイドの目安 | できること |
|---|---|---|
| 光 | できるだけ暗く。弱い光でも、夜中に目が覚めている時間が増える | 寝るときは消灯。夜中のトイレは足元灯で |
| 温度 | 夏はエアコンで涼しく。冬は寝具で寝床の中を暖かく | 寝る前に過ごす部屋も暖かく |
| 音 | できるだけ静かに | 防音・遮光のカーテン。寝床を窓から離す |
| 寝具 | リラックスできる寝衣・寝具で | 自分に合うものを選ぶ |
冬の寒さは、心臓や脳の病気を防ぐ点でも大事です。夜中のトイレや朝の急な寒さで血圧が急に上がると、脳卒中や心筋梗塞につながるおそれがあり、ガイドは、WHOの住まいのガイドラインが冬の室温を18℃以上にするようすすめていることを紹介しています。e-ヘルスネットは、睡眠のための適温は20℃前後といわれていると紹介し、厚手の靴下や電気毛布で手足を温めすぎると、熱が逃げにくくなって眠りの質が下がることがある、としています。
冬の乾燥と湿度の目安は「加湿器は寝る時つけっぱなしでいい?」にまとめました。寝ている間の温度と湿度の幅は、最高・最低を表示できる温湿度計なら、朝に確かめられます(下のタニタ TT-589 は最高・最低の温湿度を表示できます。タニタの公式ショップの説明)。
何時間寝ればいい?年代別の睡眠時間の目安
大人は6時間以上、おおよそ6〜8時間が目安です。子どもはもっと長く、高齢者は寝床にいる時間が長くなりすぎないように、とガイドは年代ごとに目安を示しています。
| 年代 | 目安 | ガイドの書き方 |
|---|---|---|
| 1〜2歳 | 11〜14時間 | 米国睡眠医学会の推奨として紹介 |
| 3〜5歳 | 10〜13時間 | 同上 |
| 小学生 | 9〜12時間 | これを参考に確保する |
| 中学・ 高校生 | 8〜10時間 | 同上 |
| 大人 | 6時間以上 | 必要な時間には個人差があり、8時間より1時間ほど長くても適正の範囲 |
| 高齢者 | 寝床に 8時間未満 | 寝床にいる時間は、1週間の平均睡眠時間+30分ほどが目安 |
ガイドの成人版・こども版・高齢者版による。高齢者も、日中に忙しく過ごしている人は、大人と同じくらいの睡眠が要ることがある。
必要な睡眠時間は年齢とともに短くなります。夜に実際に眠れる時間は、25歳で約7時間、45歳で約6.5時間、65歳で約6時間という研究が紹介されています。冬は夏より10〜40分ほど長くなることも分かっています。自分に足りているかの目安になるのは、朝起きたときの休まった感覚と、日中の眠気です。
ガイドが紹介している令和元年の国民健康・栄養調査では、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人は女性の40.6%で、40〜50歳代の女性では4割を超えていました。
休日の寝だめで取り戻せる?
眠りをためておくことはできません(ガイド)。40〜64歳を調べた研究では、平日に6時間以上寝ている人なら、休日の1時間ほどの寝だめは寿命が縮むリスクの低下と関係していました。一方、平日が6時間未満の人は寝だめをしてもリスクが高いままで、休日に2時間以上の寝だめが習慣になっている人もリスクが下がりませんでした。
休日に長く寝ないと足りないのは、平日の睡眠不足のサインです。休日に起きる時刻が大きく遅れると、時差ボケのように体内時計が乱れます(社会的時差ボケ)。平日の睡眠時間を見直すほうが先です。
子育て中・女性の睡眠:月経・妊娠・産後・更年期
女性ホルモンは、眠りと日中の眠気に影響します。ガイドとe-ヘルスネットから、時期ごとの要点をまとめます。
| 時期 | よくあること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 月経前 | 眠りが浅く、日中に眠い | 月経と睡眠を記録する。鉄不足で足のむずむずが生じやすい |
| 妊娠中 | 約8割が眠りの不安定さを経験。後期はいびきや足のむずむずも | 大きないびきは医師に。カフェインは控える |
| 産後 | 授乳と夜泣きで眠りが細切れに。10〜20%が産後うつ | 子どもと短く昼寝し、周りの手を借りる |
| 更年期 | 閉経をはさむ前後5年ずつ。不眠症や睡眠時無呼吸が増え、ほてりで目が覚めやすい | 治療で不眠が軽くなることがある。医師と相談 |
足のむずむずは「むずむず脚症候群」、いびきや息が止まるのは睡眠時無呼吸のことがあります(受診の目安)。産後の不眠や気分の落ち込みが長引くときは、早めに精神科や産婦人科に相談します(e-ヘルスネット)。更年期のホルモン補充療法は、ほてりなどの症状とともに不眠の軽減に役立つことがありますが、一部のがんなどのリスクを高める懸念もあるため、医師と相談して決めます(ガイド)。
夜の授乳や夜泣きのときに部屋を明るくしたり動き回ったりすると、子どもが再び寝つくのに時間がかかることがあります。照明をつけるなら暗めにします(ガイド)。子どもは大人より光の影響を受けやすく、10歳代の目のレンズは、白内障と診断されていない70歳代より5倍近く光を通すという報告があります。寝る前のスマホやゲームは、子どもこそ寝室に持ち込まないようにします(ガイド)。
寝不足は肌に出る?睡眠と美肌について分かっていること
睡眠と肌については、小さな研究がいくつかあります。寝不足の顔が疲れて見えるかを調べた実験と、睡眠の質が良い人と悪い人の肌を比べた研究です。睡眠を整えると肌がどうなるかを試して確かめた研究は、調べた範囲では見当たりませんでした。
| 研究 | 調べたこと | 分かったこと |
|---|---|---|
| スウェーデン 2010年 | 23人を、よく寝た後と睡眠不足の後に撮影。65人が評価 | 睡眠不足の後は、健康そうに見えず、疲れて見え、魅力的にも見えなかった |
| スウェーデン 2013年 | 10人を同じように撮影。40人が評価 | 睡眠不足の後は、まぶたの下がり・目の腫れや赤み・くま・青白い肌・しわ・下がった口角が目立った |
| 米国 2015年 | 白人女性60人。睡眠の質が悪い人と良い人を比べた | 良い人は肌の老化の採点が低く、肌のバリアや紫外線の赤みからの回復が早かった |
論文はそれぞれ BMJ(2010年)、Sleep(2013年)、Clinical and Experimental Dermatology(2015年)に載ったもので、要旨で確かめた。2010年は18〜31歳が対象。2010年と2013年の「睡眠不足」は、睡眠を減らした夜の後に31時間起きていた状態で、2013年は発疹や湿疹の見え方には差がなかった。2015年の「悪い人」は睡眠5時間以下など、「良い人」は7〜9時間の人で、テープではがした後の肌のバリアの回復は72時間後に30%大きかった。どれも人数が少なく、2015年の研究は2つのグループを比べただけなので、睡眠が肌の違いの原因かどうかは分からない。
編集部の見方:肌のために特別な眠り方を探すより、ガイドの目安どおりに睡眠時間と休養感を確保することが先です。乾燥が気になる季節の寝室の加湿と肌の保湿は「加湿器で肌の乾燥は防げる?」へ。
睡眠のサプリと市販の睡眠改善薬:区分を知ってから選ぶ
ガイドは食事についてのQ&Aで、「現時点で睡眠の質改善に寄与する個別の食品等は特定されていません」としています。サプリや薬を考えるなら、5つの原則を見直したうえで、区分と表示を確かめます。
| 区分 | 中身 | 注意 |
|---|---|---|
| 市販の 睡眠改善薬 | 医薬品。アレルギーの薬の副作用の眠気を使ったもの | 短い期間に限る。不眠症への治療効果は確かめられていない(e-ヘルスネット) |
| 機能性 表示食品 | 食品。会社が根拠を消費者庁に届け出て、機能を表示 | 国の審査はない。根拠は消費者庁のデータベースで確かめられる |
| メラトニン | 眠りに関わるホルモン。日本では医薬品の成分 | 食品(サプリ)には使えない |
メラトニンは、厚生労働省の「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」(食品に使えない成分の一覧)に入っていて、2026年8月の改正でも変わっていません。2008年には、メラトニンが検出された「健康食品」について、国内で健康被害の報告はないものの、そのおそれが否定できないとして、厚生労働省が情報を出しています。
機能性表示食品の例:グリナとファンケル
例として、睡眠についての機能を届け出ている商品のうち、公式サイトで届出番号・1日分の量・届け出た機能・注意書きを確かめられた2つを並べます。すべてを調べたわけではなく、順位でもありません。ほかの商品は、消費者庁の「機能性表示食品の届出情報検索」で商品名や届出番号から探せます。
| 項目 | 味の素 グリナ | ファンケル 睡眠& 疲労感ケア |
|---|---|---|
| 届出番号 | A42 | G58 |
| 届け出た 成分 (1日分) | グリシン 3.0g | L-オルニチン 一塩酸塩 500mg クロセチン 7.5mg |
| とり方 | 1日1本(3.1g)を就寝前に、水などと | 1日4粒(飲む時間の記載なし) |
| 価格 (税込) | 30本入り 6,345円(味の素グループ公式ショップ)。下の枠は12本入りの箱 | 30日分 3,564円(公式通販) |
| 妊娠・ 授乳中 | 妊産婦・授乳婦・未成年者を対象に開発されていない | 妊娠・授乳中の人と子どもは食べない |
| 病気・薬 | 病気の人は医師に、薬を飲んでいる人は医師・薬剤師に相談 | 公式ページに記載なし |
届け出た機能は、公式の表示のまま次のとおりです。
- グリナ(A42):「本品には“グリシン”が含まれており、すみやかに深睡眠をもたらし、睡眠の質の向上(熟眠感の改善、睡眠リズムの改善)や、起床時の爽快感のあるよい目覚め、日中の眠気の改善、疲労感の軽減、作業効率の向上に役立つ機能があります。」
- ファンケル(G58):「本品にはL-オルニチン一塩酸塩・クロセチンが含まれます。L-オルニチン一塩酸塩は、睡眠の質(長く眠った感覚)を高め、より良い気分の目覚めをサポートすることが報告されています。クロセチンは、起床時の疲労感を軽減することが報告されています。」
どちらも医薬品ではなく、機能性と安全性について国の評価を受けたものでもありません(両社の表示)。グリナの公式ショップの表示には、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではない、ともあります。ボタンは各モールの検索結果に移ります。
眠れない日が続くとき:不眠症・睡眠時無呼吸の可能性
ガイドは、生活を見直しても十分に眠れない・休養感がない・日中の眠気が強い、といった状態が続き、日中の生活に影響しているときは、速やかに医師に相談するよう書いています。睡眠の問題の裏に、病気が隠れていることがあるからです。次のようなときは、相談を考えてください。
- 寝つけない・夜中に何度も目が覚める・朝早く目が覚めて二度寝できない日が続き、日中にだるさや集中できないことがある(週3日以上が3か月以上続くと、慢性不眠症と診断されます。e-ヘルスネット)
- 大きないびきをかく、寝ている間に息が止まっていると言われた、日中に強い眠気がある(閉塞性睡眠時無呼吸の可能性)
- 夕方から夜に足がむずむずして動かしたくなり、寝つけない(むずむず脚症候群)
- 気分の落ち込みや、何をするのもおっくうな状態が、眠れないことと一緒に続く(うつ病で不眠が出ることもあります)
e-ヘルスネットによると、大人の30〜40%が何らかの不眠の症状をもち、女性に多いとされます。まずはかかりつけ医に相談し、睡眠時無呼吸などが疑われるときは専門の医療機関で検査を受けます。閉塞性睡眠時無呼吸の最大の危険因子は肥満ですが、やせていても、あごの形などで起きることがあり、女性は閉経後に急に増えます(ガイド)。
よくある質問
-
何時に寝るのがいい?「22時〜2時は肌のゴールデンタイム」は本当?
ガイドが重く見ているのは、寝る時刻より、必要な睡眠時間と休養感、毎朝同じ時刻に起きることです。特定の時刻を肌によいとする公的な資料は、調べた範囲では見当たりませんでした。寝る時刻は、起きる時刻と必要な睡眠時間から逆算して決めるのが現実的です(編集部の考え)。
-
睡眠の質を上げる食べ物・飲み物はありますか?
-
夜中に何度もトイレで目が覚めます。
ガイドによると、日中にとりすぎた塩分は寝ている間に出されるため、夜の排尿が増えます。ふだんから減塩すると夜のトイレが減り、目が覚める回数が減ることが期待できます。カフェインにも尿を増やす作用があります(e-ヘルスネット)。起きるときは足元灯を使い、続くときは医師に相談してください。
-
病院で出される睡眠薬は怖い薬ですか?
e-ヘルスネットは、不眠の治療には睡眠指導や睡眠薬などがあり、今は睡眠薬を使う治療が中心で、正しく使えば過度の心配はいらず、依存性などの心配が少ない薬も開発されている、としています。ただし、長く漫然と使い続けるのはよくなく、医師の指導のもとで使います。ドラッグストアの睡眠改善薬とは別のものです。
-
睡眠を測るアプリや機器は役に立ちますか?
ガイドは、自宅で睡眠時間を測る簡易な機器の開発が進んでいる一方、安く買える機器の精度は十分とは言いがたいかもしれない、としています。自分で感じる睡眠時間は、寝床にいた時間に引っぱられやすいことも知っておきましょう。ガイドの高齢者版は、寝床にいた時間と実際に眠っていた時間を分けて、1週間記録してみることをすすめています。
まとめ:今夜から見直す5つ
- 明日の朝に起きる時刻を決め、起きたらカーテンを開けて光を浴びる(休日も同じ時刻に)
- 日中に、息が弾むくらい体を動かす。昼寝は短く
- コーヒー・緑茶などのカフェインは夕方から控え、寝酒はしない
- 寝る1〜2時間前に入浴し、スマホは寝室の外に置く
- 寝室の温度を測り、暗く静かにする
見直しても眠れない日が続くときは、相談の目安を見てください。何時間寝ればよいかは「年代別の睡眠時間の目安」へ。
この記事について
この記事は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」と「Good Sleepガイド」、e-ヘルスネット、厚生労働省・消費者庁の資料、睡眠と肌の論文、各社の公式サイトをもとに、子育て主婦の若返り日記の編集部(運営:Digital GOAT株式会社)がまとめました。このページは2024年に公開した記事を2026年10月に書き直したもので、前の記事にあった出典を示していない数字と言い切りを外し、快眠サプリの成分としてメラトニンを挙げていた記述は、日本ではメラトニンが医薬品の成分のため外しました。サイトの運営者は運営者情報、運営会社は運営企業をご覧ください。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(睡眠対策のページ)、「Good Sleepガイド(ぐっすりガイド)成人版」
e-ヘルスネット「不眠症」、「快眠と生活習慣」、「女性の睡眠障害」、「睡眠時無呼吸症候群」
消費者庁「機能性表示食品について」、「機能性表示食品の届出情報検索」
厚生労働省「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」の一部改正(2026年8月5日)、「医薬品成分(メラトニン)が検出されたいわゆる健康食品について」(2008年)
味の素「グリナ」(味の素グループ公式ショップ)、ファンケル「睡眠&疲労感ケア」、タニタ公式ショップ「TT-589」
Axelsson J, et al. BMJ 2010、Sundelin T, et al. Sleep 2013、Oyetakin-White P, et al. Clin Exp Dermatol 2015(PubMed)


